株式会社ニコンシステム|Japan

システム導入で採寸作業のルールを明確化。アパレルECを利用するお客様が納得できる採寸表示を実現

業種:
アパレル・小売業・EC事業・ECソリューション事業
製品・サービス:
アパレルECサイト支援システム SAI SOON

課題

多様なデザインとアイテムカテゴリがあるアパレル商品の採寸情報をECサイト上でお客様に分かりやすく伝えたい。また採寸業務の属人化も解消したい。

効果

商品写真に直接採寸値を記載することでお客様にわかりやすく表示。採寸レギュレーションを統一し、サイトの品質向上につなげた。

分かりやすい採寸情報の見せ方でお客様が感じているECに対する不安や抵抗を軽減したい

CODE SHARE(コードシェア)様は、2013年に創業。アパレルに特化したオンラインショッピングの運営を手掛ける企業として、ECソリューション事業、ECコンサルティング事業を展開し、多面的なサイトの構築や運営支援を行っています。創業と同時に、自社でもアパレルECサイト「fifth(フィフス)」を運営。2021年1月現在、約245万人の会員を有しています。
CODE SHARE様は、「いかにお客様が欲しているものを感じ取るか、作るか」「どのように表現して伝えるか」を事業の中心に据え、ファッションに関わる生産・消費活動の改善・発展を常に模索。その中で「fifth」は、自社ECサイトであると同時に、アパレル業界へのソリューション提案の窓口にも位置づけられています。

「弊社が重視するのは、戦術としてのIT活用ではなく、人との対話を重視するITを介したコミュニケーションです。EC事業においても、お客様にとって便利なサイトを提供し、納得できる購入に役立つ新しい手法を常に模索しています」(クリエイティブ本部・本部長 萬谷彰通氏)。


「fifth」は、女性をターゲットとしたファッションECサイトとして、クオリティにこだわったビジュアル、商品ラインナップの多様化、アパレル商品以外の取り扱いなど、提案力を常に拡充してきました。その過程でなかなか解決できなかった課題のひとつに、アパレル商品における採寸情報の見せ方・伝え方がありました。

「fifth」のサイトでは、商品ごとに「モデル着用写真」「商品写真」「アイテム説明」が詳細に表示されており、商品あたりの写真掲載点数は20点から、カラーバリエーションが多いものでは100点にも上ります。これは、実店舗と異なり商品を手に取って確かめることができないECサイトだからこそ、質感やディティールなど、商品の持つ情報をより分かりやすく具体的に伝えることの必要性を重視している同社のこだわった点です。そして「情報」のひとつである「サイズ」についても、以前から改善を検討していました。

「サイズに関する課題は、二つありました。従来は、身幅・肩幅・着丈など、複数の採寸箇所がそれぞれどこを指しているかを「コート」「シャツ」「スカート」など洋服のカテゴリごとにイラストで示し、実際の採寸値は各商品のサイズ表として掲載していました。しかしこの方法では、お客様がイラストとサイズ表を都度、見比べる手間がかかるということが一つ。そしてもう一つは、カテゴリごとに分類化されたイラストと実際の商品とではどうしてもデザインの違いがあり、具体的な採寸箇所が、お客様にとってわかりづらいことでした。」(萬谷氏)
これらの課題は、社内の女性スタッフたちからも指摘されており、何とか解決したいと考えていたということです。

「SAI SOON」導入で分かった、採寸業務の中にあった課題。採寸ルールの確立により見やすい、分かりやすい表示が実現

サイズをより正確に分かりやすく伝えるために、萬谷氏は当初、Photoshopを使用して商品の写真上に採寸箇所や数値を表示する方法なども考えていましたが、膨大な手間がかかり、実用には至りませんでした。そうした中、展示会に出展していたニコンシステムの「SAI SOON」を知ります。デモで見た作業工程の容易さと結果の正確さに、「やりたい」が「できる」に変わるイメージがついたと言います。しかし、実際に導入準備を進めると、そこには、想定外の課題が存在していました。

「たとえば『シャツの総丈』と言っても、襟の有無や裾のデザインの違いにより、結果は違ってきます。キャミソールのようなデザインであれば、紐の角度によっても長さは変ってしまう。これまでは採寸担当者の経験値に頼っていた属人的な要素を、『SAI SOON』ではまずクリアにする必要がありました。採寸結果としてのデータの正確さ以前に、レギュレーションの取り扱いという基本的な部分にも、実は課題を抱えていたことが明確になったのです」(萬谷氏)。


経験値を必要とする採寸業務の属人化という「課題」を、ニコンシステムはアパレル業界全体に共通するものと考えました。そこでCODE SHARE様にご協力いただき、「SAI SOON」を使用したレギュレーションマニュアルを構築しました。ECサイトでアパレル商品の購入を考えるお客様にとって重要な判断要素となる「サイズ」。どういった情報をどのように見せることでより納得のいく購入をしていただけるか。採寸業務のマニュアル化により、情報の均一化を図ることで、ECサイトの環境を改善し、品質を向上したのです。

メーカーごとに異なる採寸基準の統一化が「SAI SOON」導入で実現可能

「fifth」の商品は、複数のアパレルメーカーから納品されるため、各社が独自に採寸した「メーカー寸法」のレギュレーションもさまざまです。CODE SHARE様では「SAI SOON」の導入を機に、メーカー採寸はあくまで参考値とし、「SAI SOON」で測った実寸値を「サイズ」とすることで、ECサイトの掲載基準の統一化に踏み切りました。

「アパレルEC向けに、お客様が複数のブランドで購入した商品のサイズを比較できるシステムなどもありますが、メーカー各社で採寸箇所の基準が異なる数値を元にしたデータの比較には、まだまだ改善の余地があると考えています。今回、『SAI SOON』の導入で見えた弊社内部の課題は、同業他社においても内在するもので、これからアパレルECに新規参入するブランドにとっては、必ずぶつかる壁となるでしょう。その解決を図ることは、単に各社の業務改善にとどまらず、多様なECサイトでショッピングを楽しみたいお客様の満足度向上に繋がります。そうしてお客様の、実物を手に取れないというストレスをなくし、より手軽に購入していただけるサイト作りを進めていくことが、アパレル業界全体の活性化にも繋がると今回の経験で感じました」(萬谷氏)。

「fifth」のECサイトでは先日、新たに子供服も販売を開始しました。 一般的にECサイトでは、子供服の「採寸値」を掲載しないことが少なくありません。しかしCODE SHARE様は、お客様にとっては子供用も大人用も区別なく「採寸値」の情報が必要との考えをお持ちです。そこで、ニコンシステムは子供服に適した採寸のレギュレーションをご提案しました。カテゴリやデザインの多様性こそ、アパレル商品の大きな魅力です。 「SAI SOON」は、アパレル業界の現場の「やりたかったこと」の実現支援のため、進化を続けています。

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