株式会社ニコンシステム|Japan

最新規格VVC/H.266規格の動画を効率的かつ多面的に解析 VVC/H.266コーデックアナライザー266CA1

製品概要

最新のビデオコーデック「VVC/H.266」にいち早く対応(※)。規格適合性検査を効率化し、研究者・開発技術者を強力にサポートするソフトウェアです。複雑な構造を持つ「VVC/H.266」データ(ファイル)を、細部まで直感的に解析できる優れたユーザーインターフェースを持ち、多面的な解析を可能にします。

  • 2020年9月現在。

特徴・強み

正確な規格適合性検査でエラー箇所を即座に特定

本製品は「VVC/H.266」の規格を細部まで網羅しているため、細かなエラーも見逃さず、即座にエラー箇所にたどり着くことが可能です。
規格のアップデートにも追従していくので、安心して継続的にご利用いただけます。(バージョンアップにて対応予定)

エンコーダーの性能分析に最適

高い性能のエンコーダーを研究・開発するために、アナライザーは欠かせません。
VVC/H.266でエンコードされた動画の構造とパラメーター値を表示できるので、エンコーダーの性能分析やパラメーター調整を隅々まで行うことができます。また、CTU/CU/TUの分割や動きベクトルを画像にオーバーレイ表示するなど、高い視認性と直感的な操作ができるUIを採用しています。差分画像表示で画質のチェック、統計情報表示により圧縮率のバランス確認もできるなど、豊富な機能を備えています。

機能一覧を見る

ファイル構造の表示

NAL構造、ピクチャ構造

NAL構造、ピクチャ構造をツリー形式で表示します。 ピクチャはデコード順、プレゼンテーション順のどちらも表示。ツリーはピクチャを構成するスライス、スライスが参照するパラメータセットを表示します。 NAL構造、ピクチャ構造どちらもツリーアイテムを選択することで、シンタックス値を表示します。フィルターをかけて目的のシンタックスを検索しやすくする機能も搭載しています。


ユニット分割表示

Slice・Tile・Subpicture

スライス・タイル・サブピクチャの分割状態を、画像に重ねて表示します。ピクチャツリーからスライスを選択することで、対応するスライスのみを表示します。


CTU・CU・TU

CTU・CU・TUの分割状態を、ピクチャに重ねて表示します。量子化パラメータ値の表示や、GPMで分割されたCUの形状も重ねて表示できます。ユニットを選択することで、シンタクス値・パラメータ値を表示します。CTUのツリー構造を表示することも可能です。


予測表示

イントラ予測、インター予測

イントラ予測の表示では、輝度または色差の予測モードを、数値と記号で表示します。イントラ予測のMIPモード、WideAngleモード表示にも対応しています。 インター予測の表示ではMV L0、MV L1、MV BiPred、MV GPM(geometric partitioning mode で分割された際の各パートごとのMV)の表示が可能です。


画像表示

ピクチャ表示、差分画像表示

表示可能なピクチャ(デコード画像、予測画像、DF前画像、SAO前画像、ALF前画像、任意のYUVファイル)の中から、同時に2種類のピクチャと差分画像を表示できます。色成分ごとのPSNR値も、差分画像と合わせて表示可能です。


統計情報

解析したデータのグラフ表示

表示できるグラフは下記のとおりです。 ・NALサイズ
・ピクチャのサイズ(スライス・レイヤーRBSPの合計)
・ピクチャ内の符号量の内訳(TU,Other)
・ピクチャの色成分ごとの量子化パラメータ値
・予測モード(Intra,Inter,etc)ごとのユニット数
・イントラ予測モード(Planar/DC/Angular)ごとのユニット数
・SAOのタイプごとにユニット数


その他の機能

データ出力

各種データを、任意の範囲を指定して出力できます。
・ピクチャ(YUV、BMP)
・シンタックス(テキスト)
・CTU/CU/TUのユニットのデータ(csv)


透過表示・ユニットの表示色変更

ピクチャに重ねて表示する色の非透過率を変更したり、ユニットを表現する色をユニットの種類ごとに指定することができます。
作成したユニット色やウィンドウレイアウトは、個人ごと・用途ごとなどに分けて保存することも可能です。


開発の効率化と製品品質の維持

新たなコーデックを利用した製品の普及段階では、数多くの技術者が必要となります。しかし、複雑な動画コーデックを深くまで理解している技術者は少なく、その育成は容易ではありません。また、最新の規格での開発が落ち着いたあとにも、アップデートや保守、メンテナンスには継続して専門性の高い技術者があたる必要があります。
アナライザーを導入することで、規格の初期段階における効率的な開発をサポートするとともに、継続して利用していただくことで、技術者不足などの課題を補い、製品の品質を高い水準で保つことができるようになります。

課題・活用事例

課題

課題・お悩み①
製品の品質を確実に担保したい。
課題・お悩み②
エンコーダーの製品分析を詳細に行いたい。
課題・お悩み③
障害が生じた際、エンコーダーの問題かデコーダーの問題かの切り分けに苦労している。

効果

規格適合性検査を効率化
即座に詳細なエラー箇所と内容を特定できるので、製品品質の担保に貢献します。合わせてデバッグ作業の効率化も図れます。
エンコーダーのパフォーマンス調整を強力にサポート
設定値・画質・圧縮効率と多面的にアプローチすることで、詳細にエンコーダーの性能分析が行え、パフォーマンス調整に貢献します。
障害の切り分けをスピードアップ
動画データの再生に不具合があった場合、アナライザーを利用すればエンコーダー・デコーダーのどちらに原因があるのかを明確にすることができます。

仕様・動作環境

仕様

対応フォーマット H.266バイトストリーム
対応プロファイル Main10
機能概要 ファイル構造の表示(NAL構造、ピクチャ構造)
ユニット分割表示(Slice・Tile・Subpicture・CTU・CU・TU)
予測表示(イントラ予測、インター予測)
画像表示(ピクチャ、差分画像)
統計情報表示
データ出力(ピクチャ、シンタックス、ユニットのデータ)

動作環境

OS Microsoft Windows 10 Professional/Enterprise (64bit)
CPU Intel Xeon コア数4以上 2.66GHz以上推奨
Intel Core i7 コア数4以上 2.66GHz以上推奨
メモリ 16GB以上
  • 掲載情報は、2020年9月現在のものです。内容は予告なく変更する事があります。
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