- R.Y:
- EPiTaSは、ニコングループとして初めて手がけるプラットフォームサービスです。営業がヒアリングしたクライアントの要望も取り入れながらも、最終的なシステムの仕様は自分たちで決断するというのが、従来の開発案件との大きな違いでした。
- S.T:
- クライアントから特に多かったご要望が、「簡単に使えるもの」でした。実際、それが一番なのですが、「具体的にどう簡単に使えるべきなのか」「クライアントが何に困っていて、何を解決すべきなのか」を深掘りできるようヒアリングしました。ただ、どれだけ要望をヒアリングしても、営業だけではシステムを実現できません。デザインや機能面をどう実現していくか、社内での議論を重ねました。
- A.S:
- 特に厳しかったのは納期です。最初にクライアントから「近々開催するイベントの写真を販売したい」とのご要望があり、営業から提示された開発期間はたったの2か月…。設計やプログラミングは基本的に私一人で担当したので、とにかく効率的に作っていきました。ただ、後々に保守や修正がしやすい仕組みにしたかったので、その点にはこだわりました。また、システムの動作スピードなど、譲れない部分はじっくり時間をかけて開発しましたね。
- R.Y:
- リリース後にデザインを作り直すことになったのも大変でしたね。お客様から「デザインがシンプルすぎる」という意見をいただいて、変更することになったのですが、担当した外部の提携デザイナーがすでに会社を辞めていて。そこで、当時の社長直々の指名で、そのころ開発部長だった私がデザインすることになりました。試行錯誤を繰り返し、8パターン提案して無事満足いただくことができました。
- S.T:
- このケースでもそうでしたが、ニコンシステムでは、社員の裁量が大きいプロジェクトも多く、信頼して任せられるメンバーがたくさんいることが自慢です。
出来上がったものの仕様やデザインの質が高ければ、ユーザーの満足度も高くなります。そうすれば、「ここで良い写真が買えるよ」と、口コミが広がっていくかもしれません。同時に、写真を通したコミュニケーションも盛り上がっていきます。
カメラの開発は親会社であるニコンが主軸になりますが、「写真を使う、楽しむ」という部分では、私たちが開発するソフトウェアの力が大きいです。カメラと写真の楽しみをコーディネートしていく、その一翼を担えれば良いなと思っています。